皮膚の悪性腫瘍(皮膚がん)
一度は耳にしたことがある皮膚ガンとは他の臓器と同様に悪性腫瘍(ガン)が発生します。皮膚ガンは内臓のガンとは違い症状を目で確認することができるため、早期発見が可能です。早期発見に治療を開始すれば完治する可能性は高いのですが、そのままにしておき腫瘍が大きくなり進行してしまってしまってからでは遅いのです。手術が不可能になったり、転移してしまうと治療が困難になってきます。
また、皮膚ガンと間違われやすい疾患もありますので、おかしいなと思ったら早めの診断をオススメ致します。
皮膚ガンの早期発見
皮膚ガンは一見すると普通のほくろや、湿疹、いぼと区別の付かないものもあり、そのままにしておき取り返しのつかない場合になることがあります。皮膚ガンは出来ても痛みがあるわけでもなく自分で判断したりせず医療機関で診断すれば、早期発見で完治が可能になります。
湿疹と間違われやすい特殊ながん
ボーエン病、パージェット病のような病変は、一見は湿疹に見えてしうため皮膚科医師以外では診断することが難しく、診断には皮膚生検が必要になります。
ボーエン病
初期の皮膚ガンで胸・腹・背中など日光に当たらない部位に発生し、淡紅色から褐色調が多くかさぶたができるなどします。放置すると進行することもあるので注意が必要です。
パージェット病
パージェット病は「乳房パージェット病」と「乳房外パージェット病」の二つに分けられています。
【乳房ページェット病】
中年以降の女性に発症します。乳首の周囲に湿疹に似た赤みやただれが生じますが、かゆみはありません。
【乳房外ページェット病】
60歳以上の高齢者に多い皮膚ガンでアポクリン腺の多い外陰部・肛門周囲・ワキの下、外陰部に発生します。進行するとリンパの流れに乗って転移します。
シミと間違われやすい皮膚がん
悪性黒子(あくせいこくし)や日光角化症は肌に盛り上がりなどは見られず、肌の色が変化するため、シミと間違われやすいので注意が必要です。
悪性黒子(あくせいこくし)
高齢者の顔に生じる皮膚ガンで発生頻度には人種差があり、日本人は人口10万あたり1~2人とされます。かなり進行するまでは盛り上がらず、褐色~黒色に変色したシミのような症状です。はじめはホクロと区別がつきにくく普通のシミだと思って放置されてしまうことがあります。
日光角化症
高齢者の頭・顔・首・手背・前腕などの紫外線の紫外線を浴びやすい場所に見られます。高齢者では老化によるシミと日光角化症が混在して生じることが多いので見落とさない注意が必要です。
イボと間違われやすい皮膚がん
イボのように皮膚から盛り上がっているため、イボと間違われやすいので注意が必要です。
有棘(ゆうきょく)細胞がん
高齢の男性にやや多くみられ、皮膚から盛り上がったしこりができるのでイボと間違われることがあります。高齢者の顔や手の甲など紫外線を浴びやすい場所にできます。進行すると悪臭を伴い、リンパ節転移をすることもあります。
皮膚ガン検査
皮膚ガンは肉眼的所見だけでは、はっきりしない場合もあり、その場合は検査を行います。皮膚ガン検査には「ダーモスコピー」と「皮膚生検」があります。
ダーモスコピーは皮膚の病変を拡大して、皮膚の中まで透視して見ることができる検査機器を使い観察します。特にシミやホクロと皮膚ガンとの識別において優れています。
皮膚生検は腫瘍の一部を採取し、そこから薄い組織切片を作成します。その切片で顕微鏡検査を行い、組織の構造、腫瘍細胞の特徴などから皮膚ガンの診断を行います。
まなべ形成美容外科の「皮膚癌(皮膚ガン・悪性腫瘍)」
皮膚ガンの治療
初期の皮膚ガンは手術で細胞を完全に摘出し根治することができます。しかし、皮膚ガンの種類や状態、患者様の年齢(体調・体力)により手術以外の治療法を選択する場合もあります。
手術以外の方法では、レーザー治療や、液体窒素冷凍凝固法、光力学的療法(PDT)、放射線療法、化学療法、生物学的療法(治験段階)があり単独で治療を行い、効果のない場合は併用するなど経過をみて治療にあたります。
皮膚ガンは早期発見、早期の治療で治癒が望めす。
皮膚ガンはシミやホクロなどと見分けがつきにくく、そのまま放置し進行してから来院される方も少なくありません。
もし、皮膚にきになる症状がある場合は、できるだけ早く受診していただくことをオススメします。
当院では、一人ひとりの症状や状態を診させていただき、最適な施術プランをご提案させていただきます。まずは気軽にご相談ください。