美容外科耳垂裂
耳垂裂(じすいれつ)は、生まれつき耳たぶが割れている場合(先天性耳垂裂)とピアスなどが原因で耳たぶが切れてしまった場合(後天性耳垂裂)の2種類あります。
耳垂裂で来院される患者様の多くがピアス穴のトラブルによるものです。ピアスによる耳垂裂は自然に治癒し元の状態に戻ることはなく、治療せずに放置した場合、傷口から細菌が繁殖し、赤く腫れ上がり、痛みを伴う恐れがあります。
耳たぶにピアスの穴を開けることで、ピアスの重みにより徐々に穴が拡大し伸びていきます。また、ピアスが衣類などに引っかかり耳たぶが切れてしまうこともあります。
耳垂裂・切れ耳・ピアス穴の裂けた部分の傷口に沿って皮膚を切り再び縫合する方法です。切除する部分の面性が小さいため、耳たぶが小さくなることもなく左右の大きさの差がでにくくなります。
形成外科では多く用いられる形成術の一つで、線状の傷による引きつれ(瘢痕拘縮)が生じた場合に用いられる手術です。傷の両脇に二カ所の切り込みを入れ、三角形の皮膚を各々入れ替えることにより傷がアルファベットのZの様になり延長効果が出ることからZ形成術と呼ばれます。
耳たぶの縁の部分にW字型(実際にはV字型)の傷を作ります。線状の傷の両脇に小さなジグザグの切開を行います。傷を切り取り、残ったジグザグの傷を丁寧に縫合します。W形成術を行うことで直線の傷は小さなジグザグの傷になります。直線の傷に比べてジグザグの傷は目立ちにくいため、傷跡を出来るだけ目立たないようにしたい方にはオススメの手術です。STEP 1.
耳たぶが裂け傷口が広がってしまっています。
STEP 2.
縫合部分に印をつけます。
STEP 3.
傷口の状態を見ながら、縫合手術を行っていきます。
STEP 4.
術後の耳たぶの状態。
STEP 5.
抜糸直後は赤みが残りますが、切れた部分はくっつきます。
STEP 6.
傷の赤みは3ヶ月ほど残りますが、徐々に薄くなり、最終的にはほとんど目立たない様になっていきます。
耳垂裂は傷跡も目立たなくしっかり治るものですのでまずはカウンセリングを受けられることをおすすめします。